ひがんばな

□不幸と幸せの分岐点
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体に当たる雨が今日はやけに冷たい。もうどれくらいこうやって立ち尽くしてんだろ。走る気力すらなくした俺は真夜中の道端で一人雨に打たれている。なんであんなことを言ってしまったんだろう。もっと別の言い方があったはずなのに。どうしてこんなことを。ああ、もうくだらないことばっかり。脳裏には悲しみに満ちた表情を浮かべる白石様が焼き付いて離れない。心臓あたりがズキンと痛んだ。体温を失いつつある体が俺に寒いと投げかけてきた。

「帰ろう…風邪でも引いたら仕事が出来なくなるしな。それに明日だって……」

もしかして白石様が来てくれるかもしれないなんて期待してる自分に嫌気がさす。そこまでに俺はあの人を好いていたのか。自然と口角が上がる。自嘲だ。こんなことを考えてしまうのは雨のせいだろう。そうだ、全部雨のせいなんだ。さあ、早く帰ろう。そう自分に言い聞かせ、歩こうとしたとき誰かに



→肩を掴まれた

→抱きしめられた




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