07-GHOST

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部屋に響く、鈍い音
それは毎日のように続いていた。

「お前のせいで!お前さえいなければ!」

一人の女が、まだ幼い自分の娘をかれこれ一時間ほど殴っている。


(ママ?どうして?どうして私…殴られるの?


私がいけないの?
私が悪い子だから、パパはいなくなって、ママが寂しくなるの?)


殴ることに満足感を得た母親は立ち上がり少女に言った。

「今日は教会へ行くわよ
あの人が戻ってきてくれるようにお祈りするの」

きょうかい?
虐待を受け学校にも行かせて貰えなかった少女は母親が言った言葉の意味がわからず首を傾げる


母親に手を引かれついたのは大きな建物がある場所

「おや?あなたは…」

母親と少女が建物の中に入ると長身の眼鏡をかけた男が近づいてくる

「どうも司教様、今日はこの子と一緒にお祈りをしにきたんです」

母親は深く頭を下げ同時に娘の頭も押さえ込み男に聞こえないように囁く

「カストル司教様よ、偉い方なんだから挨拶して!!私に恥をかかせないで!」

挨拶と言われても挨拶の仕方も、言葉も文字の書き方も何一つ教えてはくれなかった母親

(アイサツって何?わからないよ、おかーさん…ごめんなさい)


「………。そんなに緊張しなくていいんですよ。
はじめましてカストルと言います。あなたのお名前は?」

カストルと名乗った男は優しく微笑んで少女の名前を尋ねた。しかし…

「!? し、司教様、ではミサもありますのでこれで…」

「………。えぇ、お気をつけて あなた方に神のお導きがあらんことを」


母親の不自然な態度にも笑顔で見送るカストルに少女は少し安心したのだった




















************************あとがき


どうも初めまして
作者ですm(__)m
この度はこのサイトそしてこの作品を読んで下さり
ありがとうございます

フラウメインの予定ですので次回またお会いできることを祈りつつ♪


2012.4.16 完成
 

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