短編

□ゴロウ
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日向ぼっこをしてると、太陽が雲に隠れてしまいました。ああ、隠れたと思って、ニャアと鳴きました。
自分でもびっくりするくらい、弱くて小さな鳴き声でした。
ゴロウは、何だか眠くなって目を瞑りました。
少しポカポカした空気の中で、ゴロウは眠りました。
ゴロウは、ミィ、という聞き慣れた鳴き声で目が覚めました。
やっとこさ出てきた太陽をまた隠してる、孫のニーコの顔が見えました。
「ニーコか。」
「ゴロウお爺ちゃん、おはよう。」
「ああ、おはよう。」
「大丈夫?最近元気無いよ?」
「お爺ちゃんは大丈夫だよ。お前も大丈夫かい?」
「うん。」
そのときニーコは、フニャアとあくびをしました。
「眠いや」
「じゃあ、お爺ちゃんの隣で眠るかい?」
「うん。」
ニーコはゴロウの横に、ぐでっとなりました。
ポカポカの上にお爺ちゃんが隣にいるので、ニーコはすぐに眠りました。
ゴロウはニーコに小さな声で、おやすみ、と言いました。
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