09/04の日記

00:30
管理人康の戸惑
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今日、下校して地元に着いたら雨が降っていた。

傘を差して歩いたら屋根の下にいる父を見つけた。
どうやら傘を取り出しているらしい。

私は"父さん"と声を掛けた。
気付かない。
さらに声を掛けた。
まだ気付かない。
またさらに声を掛けた。
振り向いた。

「お、康じゃないか。今帰りか?」

「うん。今母さん迎えに来るから一緒に帰ろうよ」

「ん。じゃあそうしようかな」

二人で歩く。
たわいない会話をする。

「お前、いつもこんなに遅かったか?」

「んーん。今日から塾なの」

「そうなのか。これからも遅くなるんだな?」

「多分」

待ち合わせ場所に着いた。
母はまだこない。
またたわいない会話をする。

「"父さん"って呼ばれて誰かと思ったよ」

「貴方の娘よ」

「どこの"父さん"かなって」

「〇〇(康の苗字)の父さんよ」


母が迎えに来た。
二人で車に乗り込む。

会話は無かった。

我が家は二世帯住宅で父親と母親(私含む)がバラバラに住んでいる。
父方の祖父の世話を父がしているから。
だからなかなか顔を合わせる事がないのだ。それは母と父が顔を合わせないのも同じである。

何か話そうか。
"今日の夕御飯何?"・・・いや、親父と一緒にご飯を食べるわけではない。別に仲が悪い訳ではないのに。

父と母の共通の話題を見つける事が出来なかった。

そしたら母がまるで父がいないかのように話しはじめた。

"今日の塾はどうだった?"
"内容理解できた?"
"今日は鰈の煮付けよ"
"明日お弁当いるの?"
"学校どうだった?"
"お弁当悪くなってなかった?"
"今日も暑かったわね。高校の方は暑かった?"

少し、母が怖かった。
そして、父の姿が小さく見えた。
何故か戸惑いを感じた。

母は父の性格が理解出来ず、"もうあの人なんてほっとくの"と昔に言っていたが、あくまで自分にとっては父親だ。
母と父は両親だ。

・・・こども的にはもう少し仲良くなってほしいかな。
せめてこちら側が両親の共通話題を見つけられるくらいには。

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