11/01の日記

23:49
その執事、津上
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さて、新執事アプリ起動でございます。

まずは、中岡さんがデザートを出してくれます。
今日は、ホワイトチョコレートのムース、ココアのミルフィーユ添えですぞえ。

中岡さんの甘い笑顔と、とろけるムースにひたっていると、義兄さんが「明後日のアフタヌーンパーティーに晶さんと行け」っていうご指名っていうか、ご命令。

「ダンスは大丈夫だったよね」

はい!はい!!

授業でも習ったし、中岡さんに練習付き合ってもらったこともあるし、ウォルフさんにも教えてもらったし、なによりもあんなに熱く樫原さんとワルツを!

でも、当日、執事が忙しくて足りていない。
真壁さんがまとめて3人面倒みるとかいうことになってるし。
まわっとらんぞ、九条院家!!

で。
晶さんがちょっと不機嫌そうな感じで、「見場が悪いからいいかげん専属執事を決めたら?」っていう。

しかも、義兄さんから呼び出しをくらい、同じことを言われる。

「なぜ、執事を決められないのか」

「だってみんな大好きだからひとりに決められないんだもん」

「じゃあ、外部から連れてこよう」

「えー!……ちょっとそれは」

樫原さんが、「お嫌ですか?」
義兄さんは、「こわい?」

と、ちやほやしてくれる(笑)
そして、義兄さんが噛んで含めるように説得を試みてくれて、たいへん幸せです。

新しい執事お願いします。


そして日曜日。
翠凛学園執事科の卒業生だというさわやか青年とくるくる青年。
サロンで会うので、樫原さんと向かう途中で、もう1名、鳥の人が合流。

くるくるは、笹倉睦月。睦月……睦月!仮面ライダーだ!!しかも趣味が検索て。フィリップか!

さわやか青年は、三島圭斗。これはふつうのひとだ。

鳥の人は、津上貴彦。津上!仮面ライダーだ!!


というわけで、津上くんが一番おもしろげなのでいってみましょう。真壁さん出現率も高そうだし。

25歳ってことは、真壁さんより上、中岡さんと同じだね。


「さて、まずは何をしようか?」

ぜんぜん敬語を使わないのだが。
アラブの聞いたこともない国の人と日本人とのハーフ。いろんな世界を見てきているらしいのだ。

とりあえず、津上さんって呼んだらツッコまれたので、負けずにおまえっていう呼び方にツッコんでみる。


「失礼致しました、お嬢様」

こいつ、まあまあできるぞ!(笑)
でも、お嬢さんは、丁寧に腰を折る津上に、やっぱり尊大な雰囲気がすると、違和感。


まさか、王子様だったりして。
いやー、まさかね。
そんなベタな展開ないよねえ。


お嬢さんは、津上に母国のことを聞こうとして、にこやかに断られている。

「言いたくないことを言わない権利くらいあるだろう」

ちょっとムカついているお嬢さんは、プロフィールをも詐称しているのではないかと疑うような発言。

「それは、俺を信じられないということか」

凛とした瞳で言われて、言葉に詰まる。

「別に俺を信じないことに、文句を言うつもりはない。だがそれは、いきなり来た俺をこの家に入れた当主を信じないことだし、家令を信じないことだ。ひいては、俺を執事にしようと考えたおまえ自身を信じないことだぞ」

お嬢さんはダメージをうけている。

「すまん。言いすぎたな」

やさしい表情になって、津上は言う。
信じられないというのは、すべての終わりだと。
信じることからすべてが始まるんだと。


いない、こんな25歳はいない。
やっぱりヘーン!

だがそれがいいというのは、ウォルフさんや樫原さんで学習済みだ。
あたしの生活かわるかも?なんて期待し始めてるお嬢さん。


津上に謝ると、くくくっと喉で笑う。
真壁さんの笑い方だ。

本当に俺でいいのかと確認され、お嬢さんは諾。

「ありがとう。俺もおまえの執事をやりたいって思った。俺の好きで決めたことだから、それが叶って嬉しいよ」

こんな言葉に、どぎまぎしながら、つづく。

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