『導かれし夜叉』
□《第十話 流紋編〜始動〜》
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― 昼 真撰組屯所 ―
一見いつもと同じ様に見える屯所。だが、空気はピリピリしていた。山崎が密偵に行ってから一週間。なんの連絡もこないまま、襲撃の被害はエスカレートしていった。
犬「少し…遅すぎねぇか?あいつはあれでも監察方筆頭。その山崎が今回みてぇな危険な所に一週間も連絡なしに潜入するとは思えねぇよ?」
土「あぁ。いくらなんでも遅すぎる。」
沖「……一体何があったんですかねィ。」
珊「でも、仮に何かあったとしたら、真撰組に要求を出してくるんじゃないか?」
犬「人質か。確かにな。それか逃げ回ってるか、あるいは……。」
その先の言葉を想像し、空気が重くなる。
犬「!!!」
すると、突然犬夜叉が血相を変えて立ち上がる。
土「どうした!!?」
犬「血の……山崎の血の匂いがする…………!!!」
土・沖・珊「なっ!!??」
土「まさ…か……?」
犬「いや!!この匂いはまだ生きてるっ!!行くぞ!!!」
土・沖・珊「あぁ!!」
門の所でばったり会った近藤も加わり、外に飛びだす。
すると……
銀「犬夜叉っっ!!!!!」
銀時が勢いよく走ってくる。……必死の形相で。
犬「銀時!?血相変えてどうした!?」
銀「か…かごめがっっ!!!かごめ達が攫われた!!!!」
犬・珊「なっっっ!!!!!」
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