短編2
□理由は単純
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「高杉高杉」
「あ?喋ってねェでさっさと書けよ」
「別にあたし日誌担当じゃないし。今日の感想なんて思い付かないし」
「唐揚げが美味かったでいいじゃねェか」
「なんであたしのお弁当知ってんの」
「くくっさあな」
「気持ち悪っ!」
「お前…!」
「てか、あんたも日直なんだから書いてよね」
「ハッ!俺ァ」
「てゆーかさ」
「人の話聞けや」
「なんで今日は残ってんの?あんたいっつも相方の女の子に任せて帰っちゃうじゃん」
「……………………え」
理由は単純
お前が相手だったから、なんて死んでも言えない。
[2009.6.6]