短編2

□あるお天気の日
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「今日はいい天気ですね」

「そうだな」

「雲ひとつない青空ですよ」

「そうだな」

「こんな日に室内に篭ってるなんてお天道様に叱られちゃいますよ」

「いいから、手動かそうな」

「……つまんねー男」

「てめェの始末書手伝ってやってんだろうがァァァァァっ!」

「半分は沖田さんのですよ」

「半分はお前のだろ」

「…怒られんのはあたしだけかよ。沖田には甘いなコイツ。デキてんのかコイツら」

「陰口はせめて陰で言え。あいつは捕まえる前に逃げたんだよ。デキてるとかキモいことを言うな」

「いちいち全部にツッコんでくんなよ」

「…ムカつくなお前」

「陰口はせめて陰で言ってください」

「ホンットムカつくなお前」

「チューしてもいいですか?」

「……………意味わかんねェ」

「え?キスですよ」

「いや、そういう意味わかんねェじゃねェから」

「………」

「いや、そこでキョトンとするな。俺、普通だから」

「………」

「………したいの?」

「いや、チューだけですけど。誤解招く言い方しないでもらえません?」

「お前、ホンットムカつくな」

「チューは?」

「……するけど」

「すんならごちゃごちゃ言うなよ」

「お前、ホンットムカつくな」

















[2008.12.23]


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