本棚・弐

□星の瞬きも露と消え
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「お前は確か…ケロロの仲間の!騙したな、悪党め!!」

言いながらやはり無意味にポーズがバッと決められる。

「アンタが勝手に着いてきたくせに、よく言うぜェ」

確か宇宙探偵と名乗る見知ったこの男。

まったく。
知人を追跡していたつもりなのだから気配を隠す必要はない。とは言え、金髪の青年、クルルが犯罪者と思しき状況でも、多分尾行の仕方は変わらないのだろうと思う。

いや、それ以前にかなり近しい人物を見違えた点も含めて、彼はつくづく探偵なんて仕事は向いていない。

ふん、と鼻を鳴らして「残念だなぁ?妹じゃなくて」と言い残し、クルルは虹色の穴の中へ消える。続いて556も…。



「っつーか……アンタ、何着いてきてんだよ?」

ばっ!
1ポーズ。

「ノリだァ!!」

穴を抜けた先は深い森の中のようであった。日本の何処か、いや世界の何処かも分からない辺り一面深緑の世界。

はあ、と露骨に溜息をついてクルルは森の奥に歩を進めた。

「お前こそ、ますます奇しくなってきたゼ!!こんな場所に何の用だっていうんだ!?」

クルルの隣に小走りに寄ってきた556。

「煩ぇな…。地球の生態調査だぜェ」
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