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□お願いだから。
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黒の七分のワイシャツに、暗いグレーのジーパン。肩から斜めにベルトをかけるのは、この地球人化した姿でも相変わらずの習慣である。

「クルルが『好きにしろ』と言ったんだろう?」

ああ、確かに言ったが本気でついて来るなんてなぁ…。一つ、溜息を吐いた。

どうやら、言葉の選択をミスっちまったらしい。俺としたことが、ガルルの性格忘れてたぜぇ…。

「…何か、アンタに背後取られてる感じが、すっげー嫌なんスけど。」
「……、では、並んで歩かせて貰うが。」

帰れよ。つー意味だったんだけど。

「てゆーかアンタは何しに来たんだよ?」
「そういうクルルは何しに来たんだ?」
「掘り出しモン探しと、暇潰し。」
「奇遇だな、私もだ。」

…嘘だろ。っつーか後付けもいいところじゃねーか。

「あと、敵情視察…と言ったところか?」

ふと鋭い眼光で周りを見遣る。辺りのこちらを伺っていた何人かが、急いで目を逸らした。

一応元のケロン人の特徴を、地球の人型に反映するよう作った発明品のおかげで、目立ってしまうのは致し方ないこと。

「俺たちの外見が目につくだけだぜぇ、変に騒ぎ起こさねぇ〜でくれよなぁ?」
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