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□おやつのじかん
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少し早口にまくし立てながら、タママはズイ、とクルルの口許までケーキを乗せたフォークを運ぶ。
「お前なぁ…」
「早く食べないとキーボードに落っことしちゃいますよぅ」
タママがふざけたようにフォークを揺らすと、スポンジとクリームが不安定に揺らぐ。
それを見てクルルは思わず、ケーキに口を付けた。
「………甘…」
「はい、アーンですぅ☆」
鬼のように煌めく笑顔で苺を差し出され、果汁が零れそうになるのを見て、もう一口。
なんだかんだで、三分で完食した。
上唇に付いたクリームを舐めて、顔をしかめるクルル。
「…こんな疲れるおやつなんざ、初めてだぜぇ…」
「エヘヘ、それほどでもですぅ〜!」
「褒めてね…「あー!ゲロロ酋長始まっちゃうです!クルル先パイ、失礼します〜!」
タタタッと走って、ラボを出て行ったタママ。
クルルはそれを見届けて、盛大な溜息を吐いた。
「あ!クルル先パイ!」
ビクッ!
不意打ちに肩が跳ねた。クルルは不機嫌そうに、ラボの入口からぴょこんと顔を覗かせたタママを見遣る。
タママはニヤニヤしながら、
「クルル先パイのお食事してる顔、何かエロかったですよぅ〜」