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□死ねばいいのに。
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このゾワゾワする感じは、相変わらず慣れない。
「…っ」
右手が胸を這う。こんな平らなムネ、触っても面白くないだろうに。
二本の腕に、俺の身体は翻弄される。びくつく度に、後ろでアンタは笑みを深める。
あー、気にいらねぇ。
何となく、思った気がした。自分の思考に「気がした」、なんて意味分かんねぇ
アンタは両手で緩慢な動作で、俺のズボンのチャックに手をかける。焦らされるような感覚に、目眩がした。
「熱…」
自分で呟いてから気付く。スゲー熱い。ラボじゃなく、身体が。
「…ココも、熱いな」
いつの間にか、アンタは前に移動していた。俺の前にひざまずく。
…椅子に座った俺と、自身を挟んで目を合わせた。
腰が、ゾクゾクしっぱなしだ。
「………っはぁ…」
アンタの口内に、含まれていく。
アンタは目を離さない。
俺は目を離せない。
ダメだ、ダメ。
何が?何の?
なにも
白い
ダメだ
あ、
ムリ、ダメ
もう…
何かもう…皆、
皆、死ねばいい
→言い訳