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□Boys be…
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小さな明かりが灯る地下基地・侵略兵器保管庫内。
突如、目の眩むような光が溢れた。
Boys be…
基地内の異常を捉え、けたたましいサイレンが鳴り響く。
それを聞き付け、何事かとケロロ小隊のメンバーが問題の倉庫の前に集まった。
「何だ、どうした!?」
ギロロがランチャーを肩に担ぎながら、駆けてくる。
高速でPCを操作しながらクルルはフン、と眼鏡の奥で目を細めた。
「敵性種生命体反応なし、友好種生命体反応なし、…どうやら他種族の侵略ではねぇらしいなぁ…。先刻の高エネルギー反応も、ありゃ…夢成長促進銃のモンだ…」
「ゲロ〜?じゃ、ただの暴発でありますか…、問題ないってこと?」
ケロロがほっとした口調で口を挟むと、クルルは「いや」と眉を顰る。
倉庫の扉がおもむろに開き、立ち込める白い煙の中に影が一つ、薄らと姿を現した。
「問題なけりゃいいんだがなぁ?」
出て来た影の正体は、夏美くらいの年齢であろう美少年。
身長は、タママより少し高いくらいで、165cm程であろうか。しかし、身に纏う服は些かサイズが大きすぎる。
何よりも、紛うはずのない見覚えのある紫の長髪に、黄金の瞳。