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□近距離恋愛志願。
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俺達の関係。
マブダチだけど、キスをして。恋人にしちゃ糖度が足りない。
そんな、距離。
近距離恋愛志願。
いつもの光景。
クルルがふらりと家に来てフローリングにペタリと胡座をかいてPCを叩く。俺はそんなクルルの後ろ姿をゴロゴロしながら眺めていた。
それが、一時間と四十分。うわ、相変わらず俺って超暇人みたい(笑)
「…クールル〜。暇なんだけど〜?」
「へぇ〜、そいつは良かったなぁ〜。」
「よーくーなーいー!
何かして遊ぼうぜー?」
PCの画面に映り込む、背後で駄々を捏る男子高校生をちらりと伺って。ふん、と鼻をならした。
「遊ぶ…って何かしてぇのかよ?」
問い掛けに睦実の瞳が輝いた。
「ハイ!俺は不純異星交遊がしたいな!」
「却下。変な言葉勝手に作ってんじゃねぇよ。」
否決の言葉に、睦実は頬をわざとらしく膨らませて見せる。
「むー……、あ。じゃ、しりとりしよ?」
「……ガキかよ。」
「クルル、PCから手ー離さないで済むじゃん。ね?」
「…ん、別にいいぜぇ?」
「やった♪じゃ、クルルから。はい、しりとり!」
「…リンチ。」
「ち……チャイナドレス!」