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□涙色ヰヱロウ
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どうか泣かないで、泣かないで?
君が泣くことなんかないのだろうけれど。


涙色ヰヱロウ


時刻はちょうど日付が変わる頃。
クルルがトイレから出ると、電気を落とした薄暗いラボの真ん中に立ち尽くすケロロが居た。

「アンタ、何してんだ?」

無言で、何処か切なそうな、それに加え悩んでいるような表情をして、振り返るケロロ。クルルは、常でない隊長の様子に疑問符を浮かべた。

「…まーた、地球人(主に夏美)にでも虐められたんスか、隊長〜?」

少し困ったようにクルルが尋ねると、ケロロは少し躊躇いながら、口を開く。

「あのさ、クルル。…さっき、泣いてなかった?」

「あ…?何で?」

「何か、そんな気がしたから。」

「……何で俺がトイレで泣かなくちゃいけねぇんだよ。」

「…そう?そう…でありますな。勘違いなら、それにこしたことはないであります!」

クルルの尤もな意見に、ケロロは心から陰が消えたように、ニコッと笑った。
クルルはそんな彼を見て、溜息を一つ。

「ん。用は済んだかよ?俺は寝るぜぇ」

「ゲロ?クルルにしては早寝でありますな…感心感心!」
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