物置部屋

□私の猫
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叔父さんが迎えにくる時、私は家の前でチェシャ猫の生首を大事に抱えていた。

「アリス苦しいよ」
「あ、ごめっ」
「悲しいのかい?」

チェシャ猫は私の涙を見て聞いてきた。

「嬉しいのよ」
「ウレシイ?」

そういえば嬉しくて泣いたのは初めてかもしれない。チェシャ猫が私の所に帰ってきてくれたのが本当に嬉しくて

「アリス、何かくるよ」
「え?」

チェシャ猫が遠くの道路の方を首だけなのに器用に跳ねて向いた。私は動いたチェシャ猫の首と一緒に同じ方向を向く。一台の車がこっちに走ってきて…私の目の前で止まった。

キィ…と、小さなブレーキ音が聞こえると、車から叔父さんが慌てて降りてきた。

「おぃ、亜莉子?!」
「え?」

何をそんなに大声をだして大慌てしているの?と、私は不思議に思った。


「その手に持ってるの…く、首じゃないかっ!!」


そうだった!チェシャ猫!


「く、首だけだけど生きてるもんっ!」




続くよ
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