キリバン
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「キラっ?」
声をあげると真っ先に不機嫌そうな声を示したキラ。
『……今の、誰?』
その低い声はシンやルナマリアにもしっかり聞こえていた。二人はびっくりして目をむいていた。
「ただの後輩。どうしたのキラ?俺に会いたくなった?」
『ふざけんなハゲ!せっかく忘れ物って電話してあげたのにっなんかいいや、もう』
アスランが嬉しそうに頬の筋肉を緩めるのを見たシンとルナマリアはびっくりだ。アスランもこんな顔をするのか…と
「悪いキラ、ごめんね?」
『…』
「次会った時はイチゴショート持っていくから許して?」
アスランが嬉しそうに笑いながら電話の相手に話しかける。なんか…シンやルナマリアから見れば目に入れても痛くなさそうだ。
『チョコも欲しい…』
「わかった、持ってくから」
相手を自分の手の平に乗せられたと思ったのかアスランは更に笑顔になった。
『で、忘れ物なんだけど写真…僕との月で撮った昔のやつだよ』
「えっ?嘘っ!?」
『本〜当。よく取っておけたね?僕も数枚あるけど流石にこんなにはないなぁ〜』
アスランはびっくりした…と、言うか蒼白な顔をした。なんか浮気が見つかってバツが悪そうな顔をしていて…