企画用

□伊武
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部室でせっせと洗濯したタオルを畳んでいると、休憩時間になったのか、練習中と違うワイワイとした賑やかな声が聞こえてきた。

数秒経って、ガチャとドアが開く音がして、見てみれば深司がいつも通りな無愛想な顔で私の隣に座る。


「おつかれ」

「あぁ」



会話終了。
毎度のことなので気にせず、残りのタオルに手を出す。

外で神尾とうっちーがしょうもないことで言い争ってるのが聞こえるだけで、室内は私しかいないんじゃないかってくらい無音。
これでおしまい。
綺麗に畳んだタオルを仕舞おうと、立ち上がると横から手が伸びてきてびっくり。

手伝ってくれるのか、と思えば腹部に深司の手のひら。

ブニッて音が似合うくらい思いっきりお腹の肉をつかまれた。


「何すんの」

「肉」

「ごめんね太ってて」



深司は何かぶつぶつ言ったけど、聞こえなかった。
離してくれないし。

「ガリガリよりは良いな。まぁ、ちょっと肉多い気がするけど」

「あっそ」

「寝心地が良さそう」

「枕にしないで下さい」


深司ってほんと不思議。不可解。
そんなこと思ってたら、何事もなかったかのように練習へ戻っていった。
くやしい。

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