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□占い
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最初に着いたのは浪人街だった。
この活気がなんとも気に障る。
「やや！貴様はジン=キサラギ！ここで会ったが百年目、今すぐ成敗してくれるでござる！」
とりあえず、他の場所に行くことにしよう。
このままではツバキの心遣いを無駄にする気がする。
「…おのれ、拙者のことをことごとく無視しおって、殿の仇！ジン=キサラギ覚悟!!」
気のせいだった。
なぜか勝手に発動したが、これもきっと気のせいだ。
「…くそぉ、ジン=キサラギ…… 無念。がく」
「お頭ぁ！」
次に着いたのはオリエントタウン。
芳ばしい香りが食欲を誘う。
手近の店に入ってみる。
そこには、幸せそうに"てんたま"をすする ラグナ=ザ=ブラッドエッジの姿が。
ラグナの姿が…。
兄さんの姿が…。
兄さんの…。
「兄さん!!!」
「ぶほぉお!!ゲホッ ゴホッ なんッで、テメェがここに…」
ジンの突然の登場に、盛大に"てんたま"を吹き出してしまったラグナ。
「嗚呼、てんたまでむせてる兄さんも素敵だ！とりあえず殺し合おう。今すぐ殺してあげるよ、兄さん！」
「断る！」
"てんたま"を食べることを名残惜しそうに諦め、脱兎の如く逃げていくラグナ。
ジンもすぐさま後を追おうとするが、店員に引き止められる。
「あ、あのぉ……、お会計を」
「会計だと!?そんな物、ノエル=ヴァーミリオンにでも払わせておけ！この障害が！」
こともあろうに、ラグナを見失ってしまった。
辺りを見渡すと、どうやらここは空中庭園のようだ。
「…見失ったか。あのピー店員め」
…全てあの店員のせいだ。
抹消しとけば良かった。