REBORN!

□20100505
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「これがいいんじゃね?」
「う〜ん。でも先輩のイメージに合わないよー。」
「大丈夫だって、男だって貰ったら嬉しいもんなんだぜ。」
「そうなの?」
「当たり前だろ〜。」

楽しそうに買い物をする男女。その二人を遠くからジッと見つめる人物がいた。

「今日はありがとう!おかげで 助かったよ。」
「あぁ 喜んでくれるといいな。」
「うん!」

バイバイ。と別れの挨拶をして それぞれ帰路に着いた。

「先輩 喜んでくれるといいな♪」
「僕がなんだって?」
「え?」


後ろを振り向くと、丁度 窓から入ろうとしている 雲雀恭弥がいた。

「先輩!?どうしてここにっ!」
「僕は怒っているんだよ。どうして山本武と群れていたんだい?」

質問には答えず、尚 接近していく。

「先輩 見てたんですか?」
「質問しているのは僕だよ。」

もう逃げられない。後ろには壁、前には雲雀。退路は完璧に両腕で塞がれている。
手に固いものがあたる。今日買ってきたプレゼントだ。すかさず ソレを雲雀に押しつけた。

「これは?」
「た 誕生日プレゼントです。明日 渡そうと思って…!」


雲雀は、話を聞かず中身を確かめ始めた。

「……。」

出てきたのはキーホルダーと、ヒバードによく似たマスコットだった。

「あのっ男の人にプレゼントを買うの初めてで…、山本君に手伝ってもらってたんです…。」

しかし雲雀は、一瞥しただけで すぐに机に置いてしまった。

「こんなものより、僕はこっちの方がいい…。」

しっかりと抱き締められ、甘いキスをした。

「先…輩…。」
「僕を不安にさせたからね。ただじゃ済まさないよ。二度としないように オシオキしてあげる。」
「え?」

しばし見つめあう二人。やがて雲雀は大きなため息をつき、後ろを向いた。

「先輩?」
「君の顔を見ていると萎えたよ。」
「なっ!?」

そんな反応を見て、ふと顔をほころばせる。

「これは貰ってくよ。来年は…君が欲しい。」

本気セリフをのこし 去っていった。

後日。
キーホルダーは並中の鍵をつけられ常に所持、マスコットは応接室の机に置かれ、触れた者は噛み殺される と恐れられている。
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