過去top2
□殺気
1ページ/1ページ
おい、コラてめぇ。日本語読めねぇのかあぁん!?この立て看板を見ろ。何て書いてある?ん?聞こえねぇなぁ〜。大きい声で読め。おらおら
『ここから先、チアリーダー控え室。関係者以外立ち入り禁止』
文化祭で空気が虹色に染まる校内は、ある一部の空間だけドス黒い。
たまに出没する、関係者面した金髪野郎やらカメラ野郎を、階段に踏み込んだ時点で地に落とすのが教師の役目だ。
千「原田先生〜!」
愛らしいチア衣装に身を包む千鶴の後ろには、チャラチャラした茶髪盛り髪男が一人。
千鶴は付けられている事に気づいていないようだ。
おい、お前。なにうちの千鶴(生徒)に手ェ出しとんじゃわれぇ。しばくぞオラ
さすがに口にはしないが
ただならぬ殺気を張り巡らせる原田は、ゴホッと咳払いをして
原「あのー…後ろのかた…
少しお時間頂けますか?
そう言いかけた言葉はまんまと砕け散る。
バギーッとかなり痛そうな効果音が炸裂した時、沖田の拳が赤く湯気を漂わせていたのだ。
何だ。おい。
てめぇ、誰の許可無しで、半径1メートル内に入ってんだ。
お前、1メートル所か、30センチモノサシぐらい近距離だったじゃねぇか
限りなく顔にも口にも出さない。
沖「千鶴ちゃん、あぶなかったねー」
千「え…?あ、はい〜」
ぷよぷよホワホワ。
お花畑に住んでんの?と
問いかけたくなる笑顔と反応に、沖田はたまらず抱きつく。
沖「やばっ…妖精と戯れてる」
おい、廊下でナニさらしとんじゃ。
原田は殺気を覚えた
5/11愛護