Love

□人魚の歌
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-人魚の歌-


月の輝く夜 いつも見ていた

海の向こうの貴方はどれ程美しいのだろうと



でも私は足のない人魚 貴方に会うことも出来ず

ただ岩に座って歌うことしか出来ない



もしも私が鳥だったら毎朝貴方の窓辺に座って囀るのに

貴方が気持ち良い朝を迎えられるように



もしも私が花だったら毎夜庭からいい香りを放つのに

貴方が幸せな気分で眠りにつけるように



でも私は足のない人魚 貴方に会うことも出来ず

ただ岩に座って歌うことしか出来ない



貴方が寂しそうな顔でお星様に祈っているから

もしこれが貴方のためになるのなら 泡になってもいい



一度だけ貴方の隣で歌ってあげる



私が最後に見る貴方の顔は笑顔であってほしい

ずっとずっと私の大好きな貴方の笑顔を振り撒いていて



星の降る夜 涙降る夜

人魚の落した王冠は 魚たちの城となる



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