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□永遠なんて…
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「けーね、ただいまー」
「お帰り、妹紅…って!!またそんな格好で!!」

帰ってきた妹紅は服はビリビリ、顔や腕のあちこちに傷を作っていた。

「はぁ…また輝夜とケンカしてきたのか??」
「ケンカじゃない!!決闘だ!!」
「はいはい。どっちでもいいから先に風呂に入っておいで。あがったら傷の手当てするから」

最近、妹紅と輝夜のケンカが頻繁になってきた。
いくら不老不死だからって、
あんなに傷だらけで帰ってきたら心配にもなる。
それ以前に妹紅は女の子だ。
顔に傷を作ること自体間違ってる。

「けーね…慧音??」

いろいろ考えこんでいるうちに妹紅が風呂からあがっていたみたいだ

「慧音…ごめん」
「何故、妹紅が謝るんだ??」

それきり、妹紅は黙ってしまった。
涙が落ちるのをこらえるように唇を噛みしめていた。
そんな彼女を見ていれなくて
大事に大事に抱きしめた。
壊れてしまわないよう、優しく。

「慧音…ごめん……心配かけてごめん」

不老不死の彼女より、
先に寿命が来るのは確実に私の方だ。
限られた時間を妹紅と一緒に
できるだけ多く過ごしたい。

「…泣くことないだろ、妹紅」
「ない、て…なんかっ……!!」

しゃくりあげる妹紅の頭を優しく撫で、

「明日は早く帰ってくるんだぞ」
「……っ、うん…」



fin 10/02/21

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