その他
□あなたがいいの
1ページ/6ページ
けたたましい着信音で私の安眠は妨害された。
携帯のディスプレイに映るのは見慣れた文字
綾瀬あさぎ
一瞬出るのをためらうが、
今出なくても彼女なら私が出るまで電話をかけ続けるだろう。
「……はい」
「虎子??何、あんたまだ寝てたの??」
「…人の休日の過ごし方まで文句言うな」
「はいはい。どうせ今日も寝てるだけなんでしょ??家においで」
「…別n」
「じゃぁ、待ってるから」
ツーツーツー
切られた。
こっちの意見も聞かず切られた。
これで、私に予定でも入ってたらどうすんだろうね。
まぁ、あさぎの場合あっそう。
だけで済まされそうだけど…
いったい私はあさぎの何なんだろうか
彼女からかかってくる急な電話の度に浮かぶ疑問。
いつも通り、まあいいか。と流してあさぎの家に行く支度にとりかかる。