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□特別
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お菓子を渡した女の子は
恥ずかしそうに走り去って行った
…初々しいな
｢ん。なんか貰った｣
｢…今まで横にいたから一部始終見てたわよ。で、なんで私に渡すの??｣
｢…何が??｣
疑問文を疑問文で返すな!!!
明らかに今の会話の流れおかしいでしょ!!
｢あの子は虎子のために作ってきてくれてんのに、なんで私に渡すの??ってこと｣
｢え、あさぎと一緒に食べようかなぁ。って思って｣
｢あの子は虎子に食べてもらいたいんじゃない??｣
｢んー、もう私が貰ったんだから、私がどうしようが勝手じゃない??｣
うわー
ヒドイこと言いましたよこの女。
しかも、また疑問文で返しやがった
｢わー、やだやだ。私、もう何か作っても虎子にあげない｣
｢何で?!｣
いや、そんな不満そうな顔されても…
食べてもらいたい本人に食べてもらえないんじゃ
作る意味ないじゃん…
｢あさぎが作ってくれたのなら、１人で食べるよ｣
｢はいはい。一応理由だけ聞いててあげる｣
｢だって、好きな人が作ってくれたのなら誰にも食べさせたくないじゃん。独り占めしたいし｣
…たまに
こうゆうキュンとくること言うからムカつく
まぁ、そんなとこも含めて
惚れちゃったんだけどね
｢それに、あさぎが作ったのを食べて誰か死人が出ても嫌だからな｣
｢なっ…!!｣
やっぱ、普通にムカつく
fin 10/4/4