彼岸島

□格子の中…外…
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*R16となります。平気な方だけご読み下さい















「雅…」




雅が来なくなって三日が過ぎた…
偶に音がなったと思えば他の吸血鬼がご飯を持って来るだけ。




「ほら、食え。」



「雅は…?まだ…」



「雅様は今人間の奴のせいで負傷中だ…お前はとっとと邪鬼になり雅様に従えば良いだけだ。」




昨日も…一昨日も同じ会話だけをしてる
吸血鬼はお握りを置いたら扉の向こうに行ってしまった…




「雅…逢いたいよ…」




何故雅に逢いたいのか解らない。
だけど体が熱いからもう少しで僕は邪鬼になるんだろう…自分の体ぐらい解るからな。
だけど、雅に逢いたい…逢って話したい、体がおかしくなる前に逢いたい。




「っ、泣いちゃ…ダメなのに…」




悲しいのか涙が溢れる。雅の事が【好き】とかじゃないと思う
雅はただ、寂しいだけな人何だと解ったからだ。



「…明、僕…おかしくなったのかな?」




小さな窓をチラリと見た僕は呟いた。




「鳥?」




鳴いてる声がする…今の僕なら壊せるかも。
小さな窓に背伸びをして手を伸ばすが届かない…ユキより小さいもんな




「はぁー」




溜め息を吐いたら格子に手を掛けた。
壊せないかな…?
ちょっと力を入れたらバキッとなった……




「と、れちゃっ…た…」



悩んだが僕は扉に耳を澄まして出た…
バレないで行けば雅に逢える。別に…逢うぐらいなら平気だろうし。

扉を開けたら一体の吸血鬼に逢ってしまった…
初っ端から!?




「とうぼがはっ!」



「ごめん、僕…雅に逢ったら戻るからね。」




お腹に目掛けて拳を当てたら倒れた吸血鬼…ケンちゃんのを見よう見まねでやったんだけど…

それから逢わない用に行けば浴槽に付いた。




「雅の部屋って…どこだろ…?」




浴槽には居ないだろうし…片っ端から開けたら捕まるし。




「あ!」




浴槽に入る前の脱衣場には服が合った。
中の人が出ない事を祈って僕は急いで脱いだら服を来た…




「(着物…?何か女性っぽいけど…)」




シャワーが止まった為、扉から出た僕は急いで逃げ出した。




「はぁ、はぁっ…」



「お、新入りの女か?」



「えっ?あ…はい。」




吸血鬼に聞かれて止まったけど今は着物を着てるんだから頷かないと思えば頷いた。
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