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□vampair cross -10-
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 振り返ると、其処には今の龍樹と同じ船内にあるカジノの制服を着ているラスティが海風に髪をなびかせていた。
 3日前のあの夜。龍樹が働く条件として、ラスティ自身も働かせるよう言ったからだ。

「休憩、貰えたんだよ。お前こそなんでデッキにいんだ?」

「んー?Openまでオレは空き時間だからな。どこに居ようがオレの勝手。…だろ?」

 龍樹の横に並び、水平線に視線をやる。割合高い階層のデッキに居るため、すぐ足元の海は見えないが空も海も真っ青だ。
 現時点で、主観的に見たときに、世界はは青に包まれていると言ってもおかしくはない。2人が働くカジノのOpenはは夕方‥薄暗くなって以降。もう少しの時間があった。

「で?どこに何があるのかは覚えたのか?」

「一応な。案内のために地図も持たされるし」

「ふぅん。まぁ良いがお前が迷うなよ?」

「うるせぇ。お前こそカード切ったりするの失敗するなよ」

「…オレのカードさばきを舐めるなよ?」

 仕返しとばかりに龍樹がラスティを揶揄するが、逆に余裕たっぷりのニヤリとした笑みに黙らされてしまった。



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