02/21の日記

02:51
sixteen-7
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彼氏は心の拠り所だった。
優しくしてくれる。
可愛いと言ってくれる。
抱き締めてくれる。
彼氏が大好きだった。
だからいつも一緒にいた。
…なのに。
どうも最近様子がおかしい。
「どこにいるの?」とか「何してるの?」なんて聞けなかった。
心の拠り所がなくなってしまうのが恐かった。
そんなの耐えられないと思った。
だから黙ってたのに。
彼氏は浮気していた。
音を立てて崩れたシアワセ。
そして、音もなく忍び寄るコドク。
何で?
気付きたくなかったのに何で?
「何でもするから傍に置いてね」
「一番じゃなくていいから必要としてね」
「時々でいいからあたしのとこに戻ってきてね」
そしてようやく気付いた。
バカみたいじゃん、あたし。
埋まったはずの隙間は前よりも広がった。
恐い。
寂しいのは嫌。
埋めなきゃ、埋めなきゃ、埋めなきゃ、埋めなきゃ…。
誰でもいい。
言葉なんかいらない。
今だけの関係でいい。
だから誰か傍にいて。
だけど何にも聞かないで。
何にも喋んないで。
明日には記憶から消えるあなた。
だからあなたの事もあたしの事も何も知らなくていい。
今あるこの隙間を埋めて。
気付いた頃には、隙間は大きな穴になってた。

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02:49
sixteen-6
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夜は恐怖。
とにかく片っ端から誰かに電話、メール。
携帯は必須アイテムで、トイレは勿論お風呂にも持ってった。
寝なくて平気。
食べなくて平気。
だけどお願い、一人にしないで。
毎晩恒例、友達との長電話。
ふと「足りない」と思ったあたしがいた。
何かが埋まんない感じ。
どうしよう、寒い。
恐い。
気持ち悪い。
…飢餓だ。
あたしは飢えてるんだ。
優しさに、温もりに、愛に。
温かい身体と耳に気持ちいい言葉をくれたのは彼氏だった。
埋まった。
これだ。

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02:48
sixteen-5
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駅に着いたら取りあえずトイレで一服。
チラッと学校の仲間に顔出して、昼には下校する。
そんな毎日。
欲しいものは平気で盗んだし、先輩や仲間主催のパーティではひたすら飲んだ。
いい男には媚びてみたり、抱かれてみたりもした。
先生の車拝借して海にも行った。
クスリや援交なんかのアブナイ事もザラだったあの頃。
ジョシコーセーブランド万歳!
なんでもござれの絶頂期。
お金なんか持ってない。
けど何かしなきゃ死にそうなの。
「ねぇ、あたしたちって寂しいよね。寂しくて、悲しいよね。」
友達がボソッと言った言葉が痛い。
それを紛らそうとしたからあたしたちはイカれたんだ。

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02:47
sixteen-4
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高校生活初日は、苦痛以外の何者でもなかった。
来たくもない学校に通う意味なんてない。
ここにあたしの居場所はない。
そう思ってた。
こんなモヤモヤした入学式で、同じくモヤモヤしてるコを見つけた。
彼女は今までの友達とは違った。
類は友を呼んだ。
傷を負ってるあたしたち。
本当は脆いあたしたち。
それでも笑って生きていかなきゃいけないあたしたち。
だからお互い依存した。
この日から、あたしは見事に昔のあたしに戻った。

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02:46
sixteen-3
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新しい学校に挨拶に行った時、あたしを見た先生は絶句した。
あの時の先生の顔、今もあたしのシナプスは消さない。
転入日までに直すようにとわざわざ紙を渡された。
浮かない様に、制服はきちんと着た。
目立たない様に、髪はおかっぱにした。
ルーズソックスも安室ブーツも捨てた。
悪友も捨てた。
新しいあたしになろうと思ったから。
真面目な学校。
真面目な生徒。
目眩がした。
先生が別室でチェックを入れてから教室に向かう毎日がとにかく嫌だった。
転校生はそれでなくとも目立つのに。
早くここに馴染まなきゃ。焦ってた。
だから毎日ニコニコしてた。
だから明るいバカでいた。
中学生らしいあたしがもはや普通になった頃、世間は受験シーズン。
「高校行かないから」と言ったら親に泣かれた。
担任に考え直せとせがまれた。
「高校くらい出ないでどうする?」ヘアメイクになりたいんです。
「お前は甘い」夢を持てと言ったのは先生ですよね。
「美容学校なんか高校出てからでも通えるじゃない」え、何の為に高校に行くの?
あんたら「高校にも行かないヤツの担任(親)になりたくないんだ」ってハッキリ言えよ。
毎日聞かされる大人のエゴに辟易した。
だから勉強しなくても入れるとこに進学した。
もうどうでもいい。
絶望、そんな感じ。

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02:46
sixteen-2
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中学は1コ上の先輩の呼び出しで幕開け。
「あんた○○?」
そうだけど、あんた誰?
こんなやり取りを見てた隣のクラスの子が言った。
「凄ぇ、あの人○○先輩だよ!あんたやべぇよ!」
…はぁ、で?
それから「生意気」とかの下らない理由で呼び出される毎日。
「馴れ馴れしく○○先輩と口聞いてんじゃねぇよ」
お前あいつの女じゃねぇじゃんよ。
「あんた○○側なんだって?」
派閥なんかハナから興味ねぇんだよ。
「目障りなんだよ」
お前もな。
ある日、帰ろうと思ったらおニューの安室ブーツがなくなってた。
壊してゴミ箱に捨てたのを見た子がいて、頭にきたからそいつの上履きズタズタに切り裂いて捨ててやった。
次の日は緊急全校集会。
「可哀想だね…」って言いながら、内心噴き出しそうだった。
机の中の教科書が破かれてた時は担任に泣き付いてやった。
職員室で怒られてるのを見て、腹抱えて笑った。
あはは!ざまあみろ。
何でかあたしは3年のコワイ先輩と担任には好かれてた。
だからか、風当たりは強かったけど次第にそれもなくなった。
そしたらもう、無敵。
煙草の匂いの改造セーラー。
みんなで揃えた極太ルーズソックス。
どんどん派手になる化粧と頭。
日に日に荒れるあたし。
そんな時だった。
あたしの転校が決まったのは。

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02:41
sixteen-1
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あたしはいわゆる落ちこぼれ。
ヤンキー校で有名な中学に入学して「ここだけは嫌」とか言われるヤンキー高校を出た。
アムラー世代の中学生。
ヤマンバ世代の高校生。
一番楽しい時代。
華の10代。
でも、学生生活なんかクソだった。

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