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□ご主人様を待つわんこ
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「あー…と、写真置くのは大佐んとこだけでいいんですかい?ハボの野郎のとこにも置いとけばWで反応見て楽しめるんじゃ?」
「ハボック少尉の机に置いたとして、ソレを見た彼はどんな反応をすると思う?」
「えーと…」
 質問に質問で返されて、しばし思考に浸った。
「……『あれー、何だコレ?わ!!大佐と俺の写真?!わー大佐笑ってる〜、可ん愛い〜!やったツーショット写真!わ!得した!!』…って反応すると思います…」
「まったくもって私の想像と同じね、ブレダ少尉。意味もなくただ喜ばせて何が楽しいの?」
「オッシャルトオリデ」
「しかも、大佐と違ってその意味に気付かないでしょうしね」
「ソノトオリデゴザイマス」
 ロイなら『誰がこんなモノを撮った?私達のコトがバレているのか?!』と動揺を禁じ得ないだろうが。
 士官学校同期の腐れ縁且つ親友にして同僚。そんなジャン・ハボックの思考回路が簡単に予測でき、ブレダは疲れた溜息を吐いた。

(早くゲロりやがれ!)

 気付かないふりも辛いのだ。というかあれで気付かれていないと本気で思っているあたりが素晴らしくオメデタイ。

「さあ、いつまで隠し果せる気かしらね?」
 上官の楽しげな声と、獲物をいたぶり狩るような愉しげな表情を覗き見て、ブレダは親友と敬愛する上司の為に(幾分かは巻き込まれた自分の為に)、出来るだけ早いとこカミングアウトしてくれることを祈るのだった。











恋をすると周りが目に入らなくなる典型例。
大佐はうすうすバレてるのでは?と思い始めているけど、その事にも気付かないふり。というか気付きたくないので現実逃避。
ハボだけがガッツリ秘密を守っているつもりです。

早く「付き合ってます。黙っててゴメンナサイ」しないと皆に(特に鷹の眼と髭眼鏡に)弄くられますよ。主に大佐。

カメラは髭眼鏡中佐からの借り物です。
「しっかり証拠写真撮れよ!」とか言って。


 
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