大罪への道
□大罪二つ
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「団ちょもホラ!!」
バンが誘うとメリオダスが起き上がって勢いよくバンの腹に頭突きをかました。
すると次はバンが吹っ飛ばされ先程のメリオダスと同じように壁を何枚か突き破った。
「どゆこと!!?」
『放っておきなさいな。』
「そうそう。」
混乱する喋る豚もといホークはこの場に詳しいであろう二人に訊いたがディアンヌもウィルも呆れてため息を吐くだけであった。
「かっかっ。」
「にしし。」
その間にもメリオダスとバンのじゃれ合い?は続く。
「なんだよ、すっかりなまってると思ったら。」
「元気そーだな!!」
二人はガシッと手を握るとニッと笑いその場に肘をつく。
「おいウィル!合図してくれ!!」
『は〜、レディ…』
バンに言われ手を上げるウィル、そして…
『ゴッ!!!』
合図と同時にメリオダスとバンのいる場所を中心に監獄が崩れていく。
「全部崩れていくぞ〜!!!」
「昔からあの二人ってこんなカンジなんだ。」
「どんなカンジだよ!!」
『男は皆子供ってことよ。』
そんな会話の合間も監獄は崩れていく。
「団長がちょっとムキになった顔もカワイイ♡」
『バンもあんなにはしゃいでるわ。』
落ちる最中ディアンヌとウィルは微笑ましい者を見るかのようにニコニコと笑っていた。
そして気がつけば監獄は全壊、あたりはすっかり夕暮れ時だった。
『あら、この娘魂抜けかけてるわ。』
ウィルはディアンヌの手の中にいる医者の娘の様子を見ると、その衝撃の体験からか茫然自失状態であった。
ウィルはディアンヌに娘を任せ瓦礫を背もたれにしている二人に近づいた。
『とりあえず、今言えることは…』
「団ちょにまた会えてうれしいぜ〜♪」
バンとウィルの笑顔にメリオダスもニッと微笑んだのだった。
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