小説はココから
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ブルーシートにつつまれたみたいな、真っ青な空。
いまにもUFOがあらわれて、とおい星へとつれていってくれそう。
時計のはりは夜と朝のあいだをさしていた。白くまるい月は、朝におされてきえてゆく。
ハルは二階の自分の部屋で、まどぎわにおかれたベッドにすわって、カーテンのすきまから外をながめていた。となりの家の柿の木が、ハルの部屋までとどきそうなくらい葉をひろげてゆれている。
小学四年生のハルが、どうしてこんな時間におきているのか。それは宇宙人からの手紙のせいだった。
まどガラスにためいきをかけるハル。ガラスはほんのすこしだけくもると、すぐに外のけしきをうつした。
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