籠
□衝動
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「おめでとぉお!」
今日は、俺たち新チームになっての初勝利のお祝いをしている。
と言っても俺と越野だけしかいないけど…。
「やっぱあのパスで流れが変わったよな!」
越野の興奮は冷め切れてない様子。
ビールの缶を片手に、頬を紅潮させ、笑顔をキラキラ輝かせながら話し続ける越野。
カワイイ…w
俺は頬の筋肉を緩ませっぱなしで、越野の話を頷きながら聞いていた。
越野の顔に見とれすぎていた。
そのため、少し経って、越野の周りにビール缶が増えていくことに気が付かなかった。
「おれらって、せんろぉみたいなパスしたいよぉ、」
越野は完全に酔っていた。
「ね、ねぇ越野…?……何本飲んでんの?」
「えっとぉ、いぃち、にぃい、さぁん………、あれ?かぞえらんねぇや、えへへ…w」
笑って誤魔化す越野。
カワイイ…w
なんてこんな事考えてる場合じゃないよ。
「越野、飲み過ぎだよ。そろそろ止めなきゃ…、」
「いやだぁ、もっとのみてぇもん…。せんろぉも、もっとのめよぉ…。」
ふっと、哀しそうな目を見せる。
「………おれとのむの、やなのか……?」
これはこれで好きなんだけどな…w
でも、明日も部活あるから、とめないとな…。
………ここまで飲んだら部活出れないか。
どうせ出れないなら、ね。