籠
□昼メシ
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「せぇんどぉっ!」
昼休みに入り、越野が寝ている俺を起こしに来た。
「メシ食いに行こうぜっ、メシ!」
よっぽど腹が減っているのか、俺の腕を掴み上目遣いで強請る。
かわいいなぁ、越野…。
俺たちは食堂に向かう。
最初は、
いろいろなメニューがあるなぁ、
と思っていたが、二年生にもなるとだんだんと飽きてくる。
「そろそろ学食にもあきたなぁ…。」
ぼそっと呟くと、越野が俺を見て、
「じゃあ……、俺が、弁当作ろうか…?」
と言った。
あからさまに嬉しそうな顔をすると、越野は照れて顔を真っ赤にし、
俺も学食飽きたからだよ、
と、少し怒った様子で言った。