ドラコ長編
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それから、結構傷は深かったらしく、こいつは治るまで何日も僕のところへ看病に来た
「…よし!もう完璧に治ったわね」
「…」
「本当にごめんね。じゃ、私はこれで――」
「待て」
「え…?」
「…まだ、痛い」
「えっ本当!?」
本当に驚いた様子で顔を近づけてくるこいつの顔は近くでみると意外にも端正で綺麗だった
思わず息を呑む
「だから、まだいてくれ…」
「う、うん」
何を言ってしまったのか
本当は傷なんて父になおしてもらえば一瞬だった
ただ、あまりにも必死に治してたこいつをまだ見ていたいと思ってしまったんだ
***
「ドラちゃん♪」
「僕の名前はドラコだ!ってかお前、毎日どうやって部屋にはいりこんでるんだ?」
「(ぎく…)いいじゃないのっ。それよりドラちゃん明日から学校なんでしょ?」
「あ、ああ。…しばらくお前に会えなくなるな」
「…だね、」
「でも休暇には必ず帰ってくる。だから――」
チュッ
「!!?」
「心配すんなよ?」
「すっ、するかハゲ!!」
バチッ
「フ…案外可愛いところもあるんだな」
もういないそこに一度笑いかけ、部屋を出た
明日はホグワーツ