ドラコ長編

□02
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そもそもの始まりは僕が10歳の誕生日を迎えた秋、
あいつは突然現れた

そう、僕が外のベンチで紅茶を飲んでいた時だ



「そこのオールバーック!あぶなぁあぁあ!」

「!?…ぐっ」


空から聞こえた声
振り返るにはもう遅く、そいつは僕めがけてつっこんできた



ガシャン ドゴッ バキッ



「――っ痛!!」



(何なんだ一体…)
痛みから目を開けるとそこには小さな、髪の長い少女が、瓦礫から体を起こしていた



「…ッ誰だ!ここはマルフォイ家「ふぅー。危なかったぁ。ケガはー…ないね。よかったよか―」


「待て!どこへ行くつもりだ」

ビクッ

「あ…あは」


服を掴むのが遅かったら逃げられていた
女は僕を一瞥するとまた箒に足をかけようとした


「だから待て!」


「やぁぁだあぁぁ〜」


「ま、て !」

「きゃあ!」


ドンッ



服を思い切り引っ張ると女はあっさりとこける


「いててて…もう何よハゲ!」


「ハ…!?僕はハゲじゃない!!」


「あんたもしや闇払い!?それにしては小さいわ」


「何をぶつぶつ言ってるんだ。お前は誰だ?」


「私?私は―…しがない魔じょっ子よォ!」


「…まぁいい。それよりこの足を見ろ」


「足ィ?うん、綺麗な足ね。じゃあそういうことで…」


「だから何ですぐ逃げようとする」


「まだ何か?」


「足」


「あんた露出狂?足がな――ってどうしたのよこの傷!」

「お前がやったんだろ」


「あ。ごめんなさい。で?私はどうしたら?」

「運べ」


「…歩けないのね」



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