04/14の日記

00:17
1‐0の美学
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フットボールの試合における最も最高な勝ち方とは何か?と聴かれたら、ワシは間違い無く1‐0のスコアでの勝利と応えるだろう。
個々それぞれ理想的な勝ちのイメージがあるやろうが、フットボールの試合で1‐0の勝利に勝る勝利は無いと想う。
フットボールが余り判らん初心者や、にわかファンなら互いに点がより多く入る試合を望むかも知れへんが、そもそもフットボールは元々野球みたいに点が入るスポーツでは無いのだ。
野球では乱打戦を制した…っちゅう勝利は美学に成りうるかも知れへんが、フットボールの世界では5‐4や4‐3で勝ったとしても余り褒められた勝利に例えられる事が少ないのだ。
フットボールの根本的な美学はまさにそこにあって、5点取って勝ち切った事よりも4点取られた事の失態の方が大きく捉えられる。
とかくフットボールの世界では大量点で勝つ試合であっても後半終了間際に相手チームに1点でも取られて終わると、味方の大量点よりも最期相手に取られた1点を無駄やと云われる風潮が多々ある。
そこが野球とフットボールの大きな美学の違いで、どれだけ自チームが大量点を取るかやなくて、相手を0に抑えて試合を終了する事の方に比重が掛かってるのである。
試合展開も前半0‐0のままで進み、後半で試合が動き結果1‐0で終わる形が一番美しいとされる。
フットボールの試合ではスコアが0‐0でも観るべき処はナンボでもあって、カウンターの応酬や攻守の切り替え、勝つ為に試行錯誤するベンチワーク、均衡状態での互いの我慢比べ等…
それ等1つ1つが全てフットボールの試合での魅力であり、90分絶えず展開が動き続けてる競技ならではの楽しみ方なのだ。
観てる方もスコアレス(0‐0)で終わるのか…と諦めてたロスタイムに決勝点なんか入ろう展開なら、観る玄人としてのワシ的にはサブイボモンである(笑)
後半終了間際に成れば成る程、先制点(決勝点)の値打ちが上がる。
ジャイアント・キリングでも云える事だが、各下のチームが各上のチームを相手にする場合の戦術プランとして前半は0‐0(各上チームに先制点を取られん)で、出来るだけ0‐0の時間帯を引っ張り続けて後半の数少ないチャンスをカウンターに掛けるっちゅうのがスタンダードな戦い方とされて居る。
つまりどちらにしても根底にあるのは元々フットボールが点の取れる(入る)スポーツやない処から来て居る事なのである。
やからこそ1‐0と云う勝利はフットボールの世界では美しく感じ輝いて観えるのである。
勝ち点3(勝利)を手に入れて尚且つクリーンシート(無失点)…これ以上美しく最高な勝ち方が他にあるやろうか?
これが1‐0の美学である。

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