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□美味礼賛?-進展-
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「な、何よこれぇ!?」
ある日の四時限目の教室に四月一日の叫び声が響いた。
「君華ちゃん…?どうしたの?」
「ひまわりちゃん…せ、制服が濡れてるんだよ!!」
教室に置いてあった制服は見事にびしょ濡れだった。机の周りにも水が滴っていた。
「酷い…誰がこんな事…」
「残りの授業どうしよう…」
「……………」
見当違いな心配をしている四月一日にある意味心配になるひまわりだった。
「遅い…っ!?」
いつもより遅れて裏庭にやって来た四月一日とひまわりに目を向けた百目鬼は一瞬動きを止めた。
四月一日が何故かジャージのままだったからだ。
「…制服はどうした」
「別に…ちょっと濡らしちゃって乾かしてるだけよ!!」
それでも尚、疑わしげに見てくる百目鬼に内心舌打ちをした。
(ちっ、コイツ変な所で勘がいいのよね…)
余り大袈裟にしたくない四月一日は黙ってることにした。