薄桜鬼
□2話 土方さんの場合
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秋、試衛幹に突然ある女がやってきた。
名は桐原名無しさん、こいつは無愛想というか何と言うか。
あまりに若い年頃の女の癖にここ1月笑った事がねえ、むしろずっと無表情か顔を歪めている事が多い。
「おい桐原、入るぞ」
「どうぞ」
夕食をもってきながら桐原の部屋に入ると
「おい、夕飯だ」
「ありがとうございます」
ふっと作り笑いした。
いつもは笑わないこいつに違和感を覚えた。
「どうした?」
名無しさんの近くに座り込み言った。
「土方さんの俳句、面白いですね。総司くんに聞きました」
ニタニタ笑いやがる桐原。
総司余計な事をしやがって…
こいつに怒っても仕方なえ、と思いつつ飯を食べる所を見ていた。