華空小説=モノクロ

□ハナウタ
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好き、嫌い、好き、嫌い――。






1枚1枚憎たらしい花弁をむしり取るにつれて、みすぼらしい姿になっていく。




この冷たい都会の中で僕は只ひたすら歩くだけ。




何かが追いかけてくる。




何かを追いかけいる。




僕の存在価値はゼロに近い。




助けてと叫んでも誰も振り返らず目の前を通り過ぎて行くのは、僕に声がないから。









 
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