華空小説=モノクロ
□ハカイノカネ
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崩れかけたこの世界で叫んでも誰も聞こえないでしょう。
そうでしょう。
この地球は今やどうでもいいような戦争で崩れています。
あたりまえのように崩れているのです。
何が嫌いで何が好きで?
誰が見ても嫌いなものは嫌いに分類する?
そんなもの存在しない。
同様に好きなものも存在しない。
何が汚くて何が綺麗で?
誰が見ても汚いものは汚いに分類する?
そんなものは存在しない。
同様に綺麗なものも存在しない。
批判ばかりしている奴らがこの世界を徘徊している時点でそんなものは存在しない。
世界なんて矛盾だらけの世界ばかりだ。
人類が機械化しない限り崩れていくばかり。
綺麗な顔立ちの美しい女が目の前で微笑んだとしても手には赤光りするナイフを持っていたら終りなんだ。
それだけでおしまいなんだ。