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□第3話
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  第3話
  ( 面白ェ女でさァ )











「トシ、今年の隊士は決まりだな。」


「…。」


「トシ?」


「…あ、あァ。」






情けない話だが、俺は呆気にとられてしまった。


あの小娘、苗字と言ったか……、面接の時の、あの瞳は本物だった。








相手は容赦なく攻めていたが、小娘はするりとかわしてしまう。



かわして 打つ――

俺は…いやきっと周りの連中もだ。あの短い打ち合いの時間で小娘の剣に魅せられた。



こんな戦い方をする奴は見たことがねェ。


俺も完全に甘く見すぎていたのだ。全く情けねー話だ。





「…ほんとに情けねーでさァ」


「そっ、総悟!?」



「名前がここまで戦えたとはねェ。この場にいた奴等全員、驚いてポカンとしてやす。」


「そ、そうだな…」



お、俺も十分驚い…




「土方さんは女入れるのを反対してたらしいですが、あの試験見てもまだ名前が入隊するの反対ですかィ?」


「…、いくら試験で勝ててもアイツは実戦経験がねーだろ。アイツの道場剣術とは勝手が違ェーよ。」


「……土方さんも本当は名前に驚いてんだろィ?認めんのが悔しいだけでさァ。」



なっ、なんだと…




「くち、試合終わった時土方さん空いてましたぜー間抜けズラでしたねィ。」


「ッ!総悟テメェ!いい度胸だァー!!!」


「本当の事でさァ」





―――…土方さんも早く
認めちまえばいいんでィ。


 

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