中編

□均衡を保つ
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闇夜を照らすは、怪しく光る月か否か。

闇夜を照らすは、綺羅綺羅と輝くばらまかれた星か否か。


はたまた、ぼんやりと光る人の輝か否か。



選んではいけない。


どれか一つでも欠ければ、それはこの世の終わりとなるだろう。


しかし、欠けなければいけぬ日が、いつかは来ることとなる。それは決して変えることが出来ぬ、彼らの運命《さだめ》なのだから。





運命を呪うか。
己を呪うか。
彼らを呪うか。



きっと。


彼らはどれも選ばない。
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