中編

□夜叉と闇と
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眩しいほどの光が屯所に射し込む。


絶好の昼寝日和だな、


そう心でつぶやき、愛用のアイマスクを着用して、ゴロンと寝転がった時だった。


不意にカツンと硬い何かに額を突かれ、何だとアイマスクを上へ押上あげる。


最初に目に入ったのは憎たらしい、なんか瞳孔開いてるムカつくヤローの顔だった。


だが半分何かに遮られていて、それに焦点を合わせれば、刀が納められている鞘。


すっと伸びていて、己の額に繋がっている。


嗚呼、これで突かれたのかと認識した。


「何するんでィ、土方さん」


鞘を払いのけてのそりと起き上がり、いかにも嫌そうにそう口を開けば、てめー、と額に青筋を浮かべる。


「これから巡回があるだろーが、なに、いかにも今から寝ます邪魔すんな土方みてーにしやがって」


「何でィ、よくわかってるじゃねーか」


「うるせェェェェェ!!
さっさと巡回に行きやがれ!」


ニヤリと笑みを浮かべて言い返すと、堪忍袋の緒が切れたように怒鳴り散らされ、強制的に巡回に行く羽目となった。







「オーイ、じーさん団子くれ」


もちろんサボる。


巡回?それがどうしたィ。別に俺が行かなく立って誰かが俺の分までやってらァ。


何て団子を頬張りながらそんな事を心の中で愚痴っていると、微かに、何かの音。


反射的に眉を寄せ、その音は何なのかを調べるため、団子を頬張りながら耳を傾ける。
意識を向けるが、中々聞こえづらい。


仕方ない、とじーさんに勘定を払った後にまた再度耳を傾けた。








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