続きもの

□露香漂ウ太陽
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冷たい雨は、容赦なく二人の身体を冷やしていく。

「……まだ止まない」

「…………うん………」

小さな洞窟の中で苛々とした様子のターレスは空を見上げ、ラディッツは髪の毛を拭いている。

「歩きってホントかよ」

雨が降る前、壊れた戦闘機を捨てて歩いていこうと言ったラディッツにしょうがなく頷いたが、こんなに雨が降るなら雨宿りしてから出発した方がよかったんじゃないか。
一言いってやろうと思ったが、髪の水分を必死に取っているラディッツの眉間を見たらそうもいかなくなってしまった。

「はぁあ……」

シトシト、と気持ち良く聞こえるかもしれないが、それは建物の中でならの話しだ。外はじめじめも、ダラダラもついてくる。

…………まあ、ラディッツがいるなら一人よりかはいいか………
暑いし雨だし色々ね?色々……服とかさ………
静かだし暇だし色々考えちゃうんだよ……色々。
とりあえず、3秒前。







「よし、行こう」

「は!?え、ラディ?」

上着を傘に、洞窟を出るラディッツ。ターレスの腕は空を掴んだ。

「嘘だろ!?雨!雨降ってるし!」

「他の動物達も雨宿りしてる今だから動きやすいんだろ、ほら行くぞ」

少しほうけるターレスだったが、どんどん進んでいく背中に、急いで上着を被った。


「ラディッツ頭いいな」

「普通だし…」


まだ雨は止みそうにない。











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