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□ギフトーその後ー(※R18)
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※『ギフト0909』の続きです(読んでなくても分かると思います多分?)







「やまもとっ・・・・」


俺の下で苦しそうに顔を歪める獄寺を見て、慌てて腰を動かすのを止めた。


「ごめん、痛かった?久しぶりだから余裕なくて・・・・」


俺がそう言うと、獄寺は赤い顔で少し目を伏せて小さく呟いた。


「・・・・・大丈夫だから、止めんな」


透き通るような白い頬に触れると獄寺の体がぴくっと微かに震えた。火照った顔やら腕やら胸元やら、体中の至るところに舌を滑らせる。少し汗の味がした。しょっぱくて甘い。煙草と香水の香りが其れに混じって、くらくらと眩暈を起こしそうになる。獄寺のその匂いまでも全て吸いつくしてしまいたい。





獄寺とこんなふうに体を重ねるのなんて何カ月ぶりだろう。別れる前にしたって(別れる2、3カ月くらいは)1カ月に数回顔を合わせる程度だったし、そのたびにしていたわけでもない。


(まさか・・・・獄寺とエッチすんの半年ぶりくらい?マジかよ)



そりゃ興奮もするわけだ。まるでずっとおあずけ食らってた犬みたいな気分。大好物なものを目の前にすると、理性なんて一瞬に崩れ落ちる。


今までにないくらい痩せ細った獄寺の華奢な身体を抱きしめた瞬間、脳内のどこかのスイッチがカチッと入る音が聞こえた。そのままベッドに押し倒して、獄寺の返事も聞かないまま服を剥ぎ取って一気に貪りつくした。


「ちょ、やまも、とっ、ま、・・・んっ、」


獄寺の『待って』に聞こえないふりをして口を塞ぐ。突起した獄寺の胸の粒をぺちゃぺちゃとわざと卑猥な音を立てて舐めた。我慢するように押し殺した獄寺の甘い息づかいを耳にした瞬間、我慢できなくなって獄寺の細い腕をぐいっと掴んで荒々しくキスを繰り返した。込み上げてくる形容しづらい感情が外に飛び出したいと言っているみたいに、饒舌に獄寺の舌を絡みとっていく。くっついたり離れたりする合間に、獄寺はちょっとした抵抗のつもりか顔を背けるような素振りを見せた。


「おまえいきなり激しすぎっ・・・・、ちょ、ま、」


そんな言葉聞きたくない。今、俺の頭の中はこんなに獄寺のことでいっぱいなのに抑えきれるわけないじゃないか。ずっと我慢していた。『もう獄寺なんか知らねぇ!』ってこの数カ月間、見て見ぬフリをしていた。はじめは、長年付き合うとお互いの存在に慣れてきて、傍にいるのが当たり前になってマンネリっていうか、これがぞくに言う倦怠期ってやつなのかと思っていた。何年付き合っても獄寺が俺に向けて行動を起こすことはほとんどなかったし(俺の思い当たる範囲内で)。慣れてはいたけれど、自分自身でも気がつかないうちに限界がきていたんだと思う。

『大好き』とか『愛してる』とかそういう自己満な一方通行ではもう満たされなくなっていた。そうさせたのが獄寺なのか、それとも自分の意志の弱さなのかと問われたらどちらとも言えなくて。ただ、やっぱり俺は獄寺を失いたくない。
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