聖界

□とちう
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「…!、もしやその"男"とはあの時の」

「おっタナトスご明察」

びし!とタナトスに人差し指を向ける天
些か嬉しそうなのはタナトスが椎のことを覚えていてくれたからだろう

「しかし改造とは…聞き捨てなりませんね」

顔に影を差し込みながらぼそりと低く囁くヒュプノス
はっきり言って怖いことこの上な(ry


「それは仕方なかったんだよ、僕もそこで生きていくためには必要な事だったんだから。」

そう言って微笑めば、タナトスとヒュプノスは一旦言葉を詰まらせた。

「僕が聖域に行って帰ってきたときにまた詳しく話すから、とりあえず行ってくるね」

降ろしておいた大甕を再び担ぎ上げ、タナトスとヒュプノスに手を振って僕はエリシオンを後にした。








ジュデッカに着くとだらりと床にアイアコスが寝そべっていた。
石の床だから冷たくて気持ちいいだろうなあって思いながら見ていたら、アイアコスのすぐ横に直立しているラダマンティスと目が合った。

「…」

「……」

「……よっ!」

「!!!」

右手を上げて挨拶すると、ラダマンティスは面白いくらいに目を見開いて即座に膝をついた。

「めっ冥王様…御前失礼いたしました…!」

未だに床に寝そべる物体を見て、………アイアコス!!!と怒鳴りながらアイアコスの体勢も整えてやっているラダマンティス。
僕はそれをポカーンとした表情で見つめていた。

(あれ、ラダマンティスってちょっとオカンっぽい…)

アイアコスが僕の視線に気がつくと、にへらと笑って口を開いた。


「こんにちは、冥王様」

「あ?ああ、こんにちはラダマンティス、アイアコス」



アイアコスにつられて笑みながら返すと、二人は静かに頭を下げた。




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