聖界

□7
1ページ/6ページ

×第三者視点


天がタナトスをハリセンではたいた後、天はハリセンを肩にかけ急に高笑いをし始めた。


「っくっくっ…っはっはっは…!」

…とうとう狂ったか。


「ハイそこォ…もっぺん言ってみろ?顔の原形亡くすまで殴ったるでのォ…」


「すまない…」

「よろしい。」


私の謝罪の言葉を聞くと、天は超次元に送る前の無垢な笑顔を向けてくれた。(言い過ぎ…か?


(…きゅん…)

……何だ?このきゅんというのは…


「さっ…てと、あの女の所にガラクタ返しにいってくるかな。」

と言うと、天は先程の聖闘士の鎧のかけらの入った袋の所まで歩いて行き、袋を掴むと底の方を手で持ち紐で縛った口の方を手刀で横に裂いた。


ぶちっ


何とも痛々しい音を立て、…どうしたらそんな音が出るのか分からんが、袋の口だった部分は静かに花の上に落ちていった。



「Σおいコラ天……折角集めた破片を…また私達で拾えと言うのかっ?!」


…タナトスがお門違いな事を言っているが、天はソレを軽く無視した。


「ヒュプノス、お皿か何かない?」

「皿…底が深いモノであれば何でも良いか?」

「うん。何でも良いよ。」


"底が深いモノ"でタナトスと私が思い浮かんだのはアテナの血液を吸い上げた、あの大甕だった。
中に小娘を放り込んだ後、あの女によって破壊されたが、冥王に天が就いたことで大甕は素より、全冥闘士の冥衣や崩壊したジュデッカ・ハーデス城が以前と変わらぬ形で再生された。

…と、私が説明している間にタナトスが大甕を神殿から運んで来たようだ。


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ