風界
□fourth
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(引き続き主人公語りです。)
「…それにしてもよぅ解ったのー…」
―気配を絶っていた というのに―
-華散る迄…-
「あはは、ちょっとね…。育った環境が環境だから、人の気配には結構敏感になっちゃってるんだよ、ね。」
「おまん、名は?」
「(新選組入るんだから、偽名で良いか。)…哉馬。オッサンは?」
「オッサンは酷いのぅ、ワシは才谷梅太郎と言う名じゃ。」
「ふ〜ん?じゃあ、お兄さん?」
「あぁ、そうじゃ。お兄さんじゃ!!」
…と言って、がはは と笑う、"才谷梅太郎"さん。
「しっかし、凄いのー…1人で大人5人も熨すっちゃあ…、哉馬は、物凄いハツタカじゃの!!」
ハツ…ハツタカ…?
……確か…お転、婆…
「あのね?才谷サン、「梅さんで良いきに」…梅さん、僕、男。」
胸だって、まな板なのに。(肉体的に判断。)
「そ…そりゃすまんかったきに…」
「あはは、次は無いよ。」
(あの時の哉馬は目が笑っちょらんかった…怯)
キツく言い過ぎたかな?
…まぁ、イイか。
あ〜ぁ、こんな路地裏で佇んでても意味ないし…、違う所行こっかな〜
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ん?待てよ…、その前に…!
「あの、梅さん、この浪人何藩出身か判る?」
「んぉ?ちくと待てや…?確か、コイツ等は長州藩じゃ」
すっげ、わかったし!
…でも?何でわかんの?
「ふーん。そっか。じゃぁこんな所に放置しといても通行の邪魔になるから壬生狼の溜り場の門の前にでも、捨てておくかな。」
ふっふっふー…
コイツ等が起きたときの反応が楽しみだぜ!
「それは別に良いんじゃが、どうやって門の前まで運ぶ気じゃ?」
二人だけじゃコイツ等が重過ぎて運べんぞ?と、梅さん。
だいじょうぶ。
「僕そっちの三人担ぐから梅さんそっちの二人お願い〜」
「…おいさ〜。(もう何も突っ込むまい…)」
梅さんとアタシは屍(死んでないけど)の山から少し離れた処で喋っていたので(屍の山の所へ)戻って担いで(浪人達を)新選組の門の前に(括って)放置プレイ(いかがわしくないほうで)。
梅さんが、新選組屯所の前から早く立ち去りたそうだったので、早足でさっきの場所へ戻ってきました。
「(しっかし、アイツら肋骨イってたぜよ…。南無…)」
‐ぎゅるるるる…‐
「!?何ぜよ」
うぁ〜、燃料切れかぁ…
「…腹減った〜。」
「っはっは、団子でも食いに行くか?」
「マジで?!行く行く!!…あ、でもお金…」
誘ってくれたのは良いんだけど、金持ってねー…
って事で、期待を込めたまなざしで梅さんを見た。
(率直に言って"奢ってー")
「捨て子犬みたいな目で見んといてくれ;;)…ワシの奢りじゃき。」
「ほんとに!?やたーーー!!!」
やったね〜!!人の奢りほど旨いもんはない!!
(自分の金じゃないからね!!)
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