沖田

□唯一の弱点
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「??  あ…」


首を傾げつつも彼女の指差す方向を見て、沖田は何かに気がついたように眉を上げた

つられて土方と山崎もその方向を見てあっ、と声を上げる


「…ンだよ…ただのゴキ「いやぁぁぁぁぁ!!!!!」


土方が何気なく呟いた言葉を遮ってまた高い彼女の悲鳴が響く


「…紫鶴…アレ苦手だったんでさァ??」


呆れ気味にそう呟いて小さくため息を吐く


「もうなんでも良いからアレ早くどっかやって―――――!!!!」


沖田の服に顔を押し付けながら、やっと聞き取れるほどの声でそう言う紫鶴

とりあえず刀を抜いて、迷うことなく奴に向かって投げる

ぶちっ、とあまり良いとは言えない音が小さく響いて奴は絶命した

役目を終えた刀ががたん、と床に転がる

それを見た山崎が気まずそうに口を開く


「あー…死んだ…みたいです、ね」


それを聞いた紫鶴がぱっ、と顔を上げて恐る恐る奴が居たところを見て

奴が死んでいると確認するとぱっと顔を背ける


「ありがと 助かった」


先ほどまでの弱弱しい彼女はどこへやら…

いつも通り強気の彼女にもどった


「ふぅん…紫鶴にも嫌いな物があったんでさァね」

「あ、あれだけは…ダメなんだもん」


そんな彼女を見て、沖田のS心に火がついた


「あ、あっちにももう一匹ゴキ「いやぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


その声を聞いてまた沖田に飛びつく紫鶴
それを見た沖田はドSの笑みを浮かべて…


「…嘘でィ」

「…っ!!! 総悟のバカっ!!!!!!!!」


涙目になりながらそう反論する紫鶴にぐ、と顔を近づけて


「アンタにも可愛いところあるんですねィ」


と満面の笑みを浮かべてそう言いきった






「副長、俺たち忘れられてますよね…」

「…そうだな」


取り残された土方と山崎はこんな会話をするのでした…




唯一の弱点
(あ、あっちにももう一匹)(いやぁぁぁぁ!!!!!!!)
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