Melody

□ ゼロの階段
1ページ/1ページ


白髪の男が口を開く
息苦しい重圧感を
切り裂いたのは
暗がりへの招待状

白に身を包む救世主
俺にはあんたが
悪魔に見えるよ

フラッシュバック
逆回りの時計

自分の影が問う
 「今、何を思う」


照り付ける太陽
覆いつくす雨雲
澄み渡る青空
轟く雷鳴
今は何気ない全てが
愛しい


何もする気になれない
赤いソファーで
平らな箱、眺めてみても

「絶望は人間を刹那的に
生きさせるもの」
だとさ

限りある時間に
意味などない
ただ動くだけ

カウントダウン
神からの宣告

自分の影は問う
 「今、何ができる」


はしゃぐ子供たち
笑い合う男女
木の葉揺れる大樹
日向の野良猫
今は未来ある全てが
許せない


大切にしていた物は
落とすとすぐ壊れた
手を離すだけで
簡単に離れてった

迫る暗闇
広がる世界は
全てを飲み込んだ


打ち付ける豪雨
突き抜ける突風
淡く光る華雪
満点の星空
今は何気ない全てが
愛しい


起死回生の一発
なんてありはしない
疲れたよ
奇跡を待つことに

さぁ
どっからでも
かかってこいよ

今、ゼロに帰る



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ